日曜洋画劇場

Opening Title「撮影現場のシルエット」




放送開始から「日曜洋画劇場」だと思っていたら、
最初は「土曜洋画劇場」と 「ウィキペディア」
載っていた。
半年後の1967年4月から現在の「日曜洋画劇場」
になったとある。そうだったんだ。
第1回目の放送が1966年10月1日。ハンフリー・
ボガート、エヴァ・ガードナー主演の「裸足の伯爵
夫人」でした。

私は1964年から1966年12月まで市ケ谷スタジオ
に勤務していた。そして、この記念すべき第1回目
の「裸足の伯爵夫人」の制作スタッフで映写係でし
た。私はこの年の12月に退社する迄の間に、あと
2本の作品に参加しています。

長尺とよばれている映画の吹き替えは大変でした。
朝10時に始まり、終わるのは翌日の朝になるのが
当たり前だった。
声優さんの録音が終わるとすぐに効果音や音楽を付
けるダビング作業に入る。この作業すべてハンドメ
イド。選曲屋さんはLPレコードから、効果屋さん
は殆どを生で音を入れた。選曲はLPレコードだか
らオリジナルとは全く関係ない音楽が付いているこ
とになります。でもそこはプロ、オリジナルと思わ
せる音楽がつけられていたのはいう迄もありません。

この一連の仕込みの待ち時間、睡魔におそわれ居眠
りしてしまうことがよくあったな……。
ドアが閉まる音など、映像と完全にシンクロさせる
にはフイルムにデルマを付ける。デルマというのは
便宜上のカウントのこと。
フイルム上に一秒間線を引く、これが用意の合図、
続いて1秒間隔で、前後3コマに丸印をつける。
用意、一、二、三、のタイミングで、三がドアが閉
まるコマ。このタイミングで効果屋さんが擬音用の
ドアをバダンとやる。いろんなタイミングのマーキ
ングで、フィルムはデルマだらけになる。

デルマは、ダーマトグラフ(dermatograph)という

製品名からきている。やや柔らかい色鉛筆。
赤はフイルムや台本用に。黄色は磁気テープにマーキ
ングするのに使用する。(音楽業界ではデルマとはい
わない)
しかしフイルムにマーキングする場合は赤色のマジッ
クを使うことが多かった。
作業が終了したあと、このマーキングを、四塩化炭素
をしみらせたガーゼで拭き取る。丁寧にていねいに消
したつもりだったがオンエアー中にこのデルマが出て
きたことがよくあった……。

私が録音担当した、あかのたちおサン作曲のテーマ音
楽は、1984年9月17日、テレビ朝日サウンドスタジ
オ501で録音している。
オープニング映像はこの「撮影現場のシルエット」だ
った、と記憶していたのだが、ウィキペディアの情報
によると、この「撮影現場のシルエット」は、1989年
4月から1997年3月までとなっている。
最近ですが古いビデオテープを整理していたら「日曜
洋画劇場」20周年記念ヒチコックの「ハリーの災難」
を見つけた。オープニングタイトルはこの「撮影現場
のシルエット」でした。
放送20周年というと1985年だ。ウィキペディアには
1985年10月から、1989年3月までのオープニング
タイトルは「夕日と鳩」となっている。勘定があわな
いような気がするが……。どっちにしろ映像が変わっ
ても音楽は変わらなかったのだろう……か。それとも
私の勘違い……。自信がなくなってきた。

(2010年9月発見。ウィキペディアをみたら「1984
年4月から1996年6月までと訂正されていた。やはり
間違っていたんだ)


この記事を書いていて思いだしたのですが日曜洋画劇
場といえば淀川長治さん。映画の始まりと終わりで解
説していました。番組の顔でした。この解説部分を市
ケ谷スタジオで『16ミリカメラ』で撮影していたこと
があった。この時代ニュース等もフイルムでしたね。
'05/9/26



back