このサウンドトラック盤は日本での公開に先駆けて発売された。ジャケットに
載っている映画の解説を紹介する。
男女4人の高校生、気のおもむくままに過ごした、ある避暑地での出来事。
子供から大人になろうとする危険な年齢。その中の一人の少女はかなり行動的。
遊びには好奇心や衝動的本能が付きまとう。美しいくも哀しい夏休みの出来事
とあります。この映画私は観ていません。
録音はニッポン放送第一スタジオで2チャンネル一発録音。この時代のスタジ
オとしては、その設備は時代の先端を行っていた。
スタジオの響きは現在に比べたらかなりデット、つまり響きがない。
例えば、バイオニストだったら誰もが、響かない分、自分の音に心配になる。
気持ちよく弾けないと評判よろしくない。
昨今の、気持ち良く響くように設計されたライブなスタジオは、私の個人的な
好みを言わせてもらえば響き過ぎ。ソロ楽器にしろ、歌にしろイイ感じに録音
できない。アンサンブルになるとイメージ通りにならない。響き過ぎてダンゴ
状態。そして妙な空間を感じさせ実に興醒めだ。
この時代、まだまだ一発録音が多かった。そして今日のような演奏者へのヘッ
ドフォンは使用されていない。どんな規模の楽器編成でも、自然なアンサンブ
ルが出来る環境にするには、デットな設計でなければならない。
この空間がナチュラルでタイトな音が録れるスタジオだ。ここに録音の基本が
あると確信する。こんにち、響き過ぎるスタジオに疑問を感じているエンジニ
アが多くなったのではないだろうか。
精神的で哲学的な話をしますと、響き過ぎる空間はマイクロフォンと楽器との
微妙なコダワリが判然としない。指先に音を感じない。したがってイメージが
結果に現れない。これでは満足する録音は難しい。
B面 悲しみはどこへ。監督 : フランク ペリー、音楽 : ジョン サイモン。