
HARUHIKO MARUYA / SENNORIKYU soundtruck
「千利休」音楽:丸谷晴彦

毎日放送開局40周年記念ドラマスペシャル
「千利休」 ー 春を待つ雪間草のごとく ー


MUSICIAN:
VIOLIN : MASATSUGU SHINOZAKI
PIANO & KOTO (sampling) : HIMIKO KIKUCHI
BASS : KAZUKI CHIBA
PERCUSSION : EIJI NARUSHIMA
E.HORN & OBOE : HIROSHI SHIBAYAMA
B.CLA & CLA : MAKOTO HIRAHARA
FL, BASS FL & ALTO FL : TAKESHI SHINOHARA
CONDUCTOR : KATSUAKI NAKATANI
MIXER : TOMIJI IYOBE
RECORDED AT NIKKATSU STUDIO
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17年も経ったんだ。ついこの間のことだと思っていた。あの時生まれた赤ちゃんは
もう17歳。私は間もなく66歳。17年前は…、49歳…。う〜ん、もう少しわかいと
思ったがすでにジジイだったんだ……。
わたくし思うに、ある年齢から、1年、12ヶ月を、四季に区切って、1年を4ヶ月と
意識するのではないのかな。よく言うではないですか、人間としをとるとズーズー
しくなる。だから1年前のことでも先週のようにしか思わない。
その計算でいくと、17年前は、17×4=68ヶ月。68ヶ月を12で割ると5.666…年。
私の意識は約5年半前ということになって、なんか自然なんであります。かなり強引
な論理であります。老人性・新ニュートンの法則?。(いわしてあげてください)
1990 年。テレビドラマの全盛期。そしてバブルの絶頂期でした。音楽関係は隆盛を
極めていました。にも係わらず、テレビドラマの音楽予算はいつも逼迫状態。贅沢は
許されません。当然録音は2チャン一発録音。私が長い間担当してまいりました火曜
サスペンス劇場も終了するまで、2チャン一発録音でした。
この2チャン一発録音というのは、私たちエンジニアや、ミュージシャンには、いま
だ油断ならない作業であります。
今月初め(2007/2)、廃盤になったCDを探していて、この「千利休」を見つけまし
た。驚きました。CDになっていたことはまったく知りませんでした。
私が担当したものだろうか、一瞬疑いました。「音楽:丸谷晴彦」とタイトルにある
から間違いない。早速注文したのです。
後日、丸谷晴彦さんに聞きましたら、毎日放送が「視聴者プレゼント」したものだそ
うです。税込み定価 ¥2575の印刷がありますから店頭に並んだのかな。何れにしろ
プレスは少なかったのではと思われます。貴重品かもしれない。
私、17 年前の仕事を聴いて感動しました。音楽しているんです。オトが。まさに音
楽なのです。妙なことをいうモウロクジジイとお思いでしょう。ジョウダンではない
のです。演奏もスコアもいいと録音も良く聴こえるのです。確かにマルチ録音の理路
整然とした美しさ、というのもありますが、整い過ぎて何かが失ってしまっているの
ではないのか。それがこの「2チャン一発録音」にあるということなのです。
一つはっきり言える事は「2チャン一発録音」は真剣勝負の修羅場だからなんですね。
1度リハーサルをして、2度目は本番。殆どの場合本番は1度しかない。特別なこと
がない限りテークツーはない。それだけでは納得する録音は出来ないはずです。本番
のプレッシャーを撥ね返すところに、説明出来ない何かがあるのではないのかと思う
のです。強い精神力と研ぎすまされた集中力。そのオーラはスタジオの壁を突き破り、
10 万光年の彼方に放出する(ウワォ〜おおげさ)。「2チャン一発録音」もしかし
てそれは一種のシュウキョウなのかもしれない。
オーディオ的な側面をみると、その電気的経路は最短にしてシンプル。無駄がない。
たとえば何ものにも汚されていない源流の流れのよう。いいオトを望んだときこれ以
上の条件はないだろう。ここに魂が開放されたオトがのる。感動しないわけがないの
です。(2007/02/27)
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